山で食べる、山を食べる

 

山に入り、歩き、一日の最後にテントサイトで摂る食事は重要だと思う。

一日の体の疲れをとり、翌日の元気になる。

そのためには、食べることだけではなくリラックスできることも必要だと思う。

それには私はお酒が一番だと思っている。

 

山で食べる食事を考えるときの条件は

・その場で採れる材料を使う

・持っていくのはできるだけ軽い材料にする

・味付けはできるだけ贅沢にする

のが良いと思う。

それでも、疲れすぎていたりすると食事はのどを通らないときもある。

流動食のようなものを予備で持っていくのも必要だ。

 

山で採れる食材には、ご存知の通りいろいろある。

一般的には山菜、きのこ、岩魚である。

山菜は比較的分かり易いので愛好者も多いと思う。

きのこは怖くて食べることがなかなかできない。

岩魚は、(私を含め)好きな人はそのために山に入る。

 

きのこは自分で自信をもてるものを一つでも作り、種類を徐々に増やすのが良いようだ。

 

私も分かる方が少ないが、6〜7種類は山で見つければ食べることにしている。

一番なじみがあるのがヒラタケである。

これはツキヨタケとの見分けさえできれば大丈夫だと思う。

ものの本では、分からない場合は、少しかじって味を見ろとある。

動物としての本能から安全かどうか分かるという。

 

岩魚は2尾あれば充分、刺身、マリネ、塩焼き、天ぷら、ホイル焼きなんでも良い。

最近は、たたいて味噌を混ぜなめろうを作る。

塩焼きはたき火が一番。それだけに準備と火加減が難しい。

ホイル焼きにはバジルなどの香草があると贅沢だ。

岩魚寿司には酢飯のしたくが必要。

ただし、一人山行の場合は残念ながらあまり手間のかかることはできない。

 

一方、山に持って行く食材は色々変化している。

以前は米と佃煮、ふりかけなど簡単なオカズの類だけだった。

今は、レトルトがついついザックの中に入ってしまう。

岩魚が釣れなかったときの非常のつもりだが、

いつも貧しい釣果のために、癖になってしまったようだ。

反省して、原点に戻したいと思っている。

 

米も、以前は低山(1000m以下)が多かったので白米だったが

南アルプスなどへ行くとさすがに米がうまく炊けない。

2000m位のところでも、白米は糊のようになってしまう。

アルファ米がそれに代わるか悩み処である

 

軽くかさばらないので調味料はなるべく持っていくようにしている。

塩、味噌、しょうゆ、胡椒、酢、香草、だしの素、砂糖、ゴマ油などなど

味噌と酢で酢味噌、しょうゆと酢でポン酢など変化も楽しめる。

どういう訳かマヨネーズは持って行ったことがない。