ヤマコウバシ

学名 Lindera glauca
別名 モチギ、ヤマコショウ、ショウブノキ、ショウガノキ
山香ばし 分類 クスノキ科クロモジ属 (落葉低木)
葉を揉むと芳香があるためについた名。別名のモチギは、葉を乾燥後に粉にして餅に混ぜて食べたことに由来する。他の別名は、葉の芳香からついた名と思われる。 原産・分布 本州(関東地方以西)、四国、九州、朝鮮、中国
神奈川県 ブナ帯を除く山地、丘陵地に普通。尾根筋などやや乾燥した樹林内に生える。
用途 細工物
枯れた葉が冬でも落葉せずに枝に残る。写真のような状態なので見つけやすい。
もちろん春に枯葉は落葉する。
幹は叢生して高さは5mほどになる。冬の枯れ葉以外は、あまり目立たない樹かもしれない。
冬の樹

港区
自然教育園
060302
ヤマコウバシ冬樹
樹皮は灰褐色。若枝には短毛が密生するが、翌年にはなくなり皮目ができる。古くなると皮目が多くなる。

川崎市
東高根公園
040227
ヤマコウバシ幹
葉は単葉で互生する。葉身は楕円形あるいは長楕円形で、縁は全縁で波状になる。先は鈍頭。洋紙質で若葉の頃は裏面に毛がある。
葉を揉むと芳香がある。昔、葉を乾燥させて粉にして、粉餅に混ぜ団子を作ったといわれる。


厚木市
七沢森林公園
080530
ヤマコウバシ葉
雌雄異株。雌株しか見られないとされている不思議な木。雌花もきわめて目立たない。
数個の花がつく花序が1〜3個、新枝の基部につく。花柄は絹毛が密生する。花弁は6個、雌しべは1個、葯の無い仮雄しべが9個ある。しかし花が小さくてルーペが無いと見えない。
雌花

上野原市
秋山
120506
ヤマコウバシ花
果実は8mmほどの球形の液果。10月に熟して黒くなる。中には1つの種子がはいる。

上野原市
秋山
110929
ヤマコウバシ実
種子は大きな球形で黒褐色。 種子

千葉市
小倉の森
170921
ヤマコウバシ実
枯葉(茶色)になる前に綺麗に紅葉した。赤味の強い茶色ともいえる。この赤は、日光にかざすと鮮やかになる。 紅葉

千葉市
小倉の森
171116
冬芽はやや開出(枝から開いて付く)、長卵形または紡錘形で先は尖る。通常枝の先端は枯れ、仮頂芽になる。褐色の芽鱗は7〜9枚ある。 冬芽

上野原市
秋山
110203
ヤマコウバシ冬芽

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