樹木の診療記録
亀戸天神のフジ(冬)

日本樹木保護協会の、樹医1級実習の現場です。

亀戸天神には、約100本のフジがあり、毎年4月から5月にかけて藤まつりが行われている。
平成13年に花が咲かなくなり、日本樹木保護協会に花を咲かせるための、治療と管理が依頼された。
協会では、平成13年から山本先生を中心に、管理作業を始めた。
天神社の了解の元、協会で樹木治療の勉強をする、1級の生徒の実習の場として活用されている。

樹げむを含め、昨年1級の座学+実習を終えた4名が、この日から、現場実習に参加した。

2004年1月19(月)雨のち曇 〜 20日(火)晴れ
2日目の晴れの朝。冬季剪定が終り、フジの枝は短く揃えられている。あとは春になり、花が咲くのを待っている。
今回の、主な作業は土壌改良。1本の木につき、数箇所地面に穴を開け、改良材や肥料を生け込む。
同期のSさん。穴堀りは重労働だ。
穴を掘っていると、出てくるコガネムシの幼虫。幼虫は根を食べ、成虫は葉を食べる害虫。
可哀相だが、見つけたら殺すしかない。まとめてつぶす。
大きな棚では、穴堀りも大変だ。落とし穴を掘っているような気がして来る。
土壌改良剤の炭の粉。すごい埃が立つ。
フジのこぶ。細菌が原因。フジが元気で、栄養が良いと、病気も元気になるようだ。
放っておくとフジは枯れる。人と同じように抗生物質が特効薬なのだが、あまり効かない。
土壌改良で使った肥料。このほかに7種類の肥料を使う。化成肥料、有機肥料など取り混ぜる。でも、栄養過多なのは確か。

 

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