フシグロセンノウ

学名 Lychnis miqueliana APGSilene miqueliana
別名
節黒仙翁 分類 ナデシコ科センノウ属 (多年草)
センノウについては、京の嵯峨にある仙翁寺で初めに見つかったための名、と言われる。茎の節が赤黒くなるためフシグロ〜となった。 APG分類 ナデシコ科マンテマ属 (多年草)
原産・分布 本州(関東地方以西)、四国、九州。
神奈川県 丹沢、津久井、箱根に分布する。横浜、川崎の記録もあるが近年は不明。
花の時期 7月〜10月


山地の谷すじ、林内、草地などに生育する。近縁のカワラナデシコほどに群生はせず、林縁の木陰に散在して生える。濃い緑の中に濃いオレンジの花が目立つ。
茎は40〜80cmになり、上部で枝を分け花を付ける。
陽射しの強いところでは茎は長くならないことが多い。
山梨県上野原市秋山 110812


藪の中から花序だけ出して群れて咲く。
風で倒れることなく、陽射しが強くても本体は藪の中、根は日に当たらず涼しいと思えるので、彼らにとって理想的な環境なのかもしれない。
山梨県上野原市秋山 220810


葉は卵形〜長楕円形で縁や脈状に毛がある。
山梨県上野原市秋山 110812


蕾。茎は赤黒く軟毛が密生する。
山梨県上野原市秋山 110812


茎頂に直径約5cmの朱赤色の花を開く。
花弁は5個、倒卵形で全縁、各花弁の基部に濃い色の鱗片がある。
花言葉「恋のときめき、機転、機智、ウィット」など。
山梨県上野原市秋山 110812


茎は主軸に花を一つ付け、左右への分岐を繰り返す複2出集散花序。
萼は2.5〜3cmの円筒状で無毛。
山梨県上野原市秋山 110812


5枚の花弁の基部表にある鱗片。全部で10個が中央に集まり、お猪口の口のように見える。色は少し濃いい。
そのお猪口の口の中から雄しべが出てきたところ。雄しべは10個あるが、初めに5個だけ出てくる。
山梨県上野原市秋山 220822


初めの5個の雄しべの花粉が無くなるころ、続けて残りの5個の雄しべが出てくる。雄しべの葯は紫色。ここまでが雄性期。
山梨県上野原市秋山 220822


10個の雄しべの花粉が出終わると、雌しべが出てきた。花柱は白色で目立たない。
山梨県上野原市秋山 220822


実は卵球形の刮ハで萼に包まれる。熟すと先が割れ種がこぼれる。種子が熟す頃には茎は倒れ、背の高さの分だけ親から離れたところの散布される。
山梨県上野原市秋山 110929


熟した果殻。
山梨県上野原市秋山 151012


種子は黒色で表面には細かい突起がある。
山梨県上野原市秋山 110930


春の芽生え。写真のような根生葉が出るがしばらくはこのまま。
山梨県上野原市秋山 140426

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