アカメガシワ 学名 Mallotus japonicas.
別名 ヒサギ(久木)、ゴサイバ(五菜葉)、サイモリバ(菜盛葉)
野梧桐(中)
赤芽柏 分類 トウダイグサ科アカメガシワ属 (落葉高木)
カシワと同様に、葉を食物をのせるのに使い、新葉が赤いことからの名。別名もほとんど、食器として使ったことによる名が多い。ヒサギは古名、ヒサギのヒは「日」、「緋」の意とされている。 原産・分布 本州(秋田県以南)、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国、台湾
神奈川県 海岸から山地まで普通に見ることができる。
用途 建築・器具材、薪炭
山野に普通に生える。崩壊地などの新しくできた空き地に最初に生える先駆種の一つ。
どこにでも生えていて食用、薬用になる有用樹のため、地方名を多く持つ。
芽吹き

上野原市秋山
120524
樹皮は灰褐色で、浅い縦の割れ目ができる。古くなると写真のように、特徴的な模様になる。
★薬効★胃潰瘍、胃酸過多、胆石症。生薬名は「赤芽柏(あかめがしわ)」。あるいは中国名で野梧桐。樹皮を乾燥させたもの。成分はイソクマリン類とされる。


横浜市
鶴見区
0204
葉は互生し、縁は全縁あるいは波状縁、浅く3裂するものがある。両面に星状毛が散生する。また紅褐色の長い葉柄を持つ。

横浜市
根岸森林公園
040507
新芽は、名の由来の通り、赤くて美しい。これは、葉の表面の色ではなく、星状毛の色が赤いため。
葉が小さい内は、星状毛が密なため赤く見える。葉が大きくなると、毛の量は同じでも密度が薄くなるため、本来の緑色になる。
★食★若い葉は天ぷら、木の芽は茹でてあえものにすると美味しい。どこにでもいくらでもある山菜だが、食べる人は少ない。葉や樹皮には、胃のトランキライザーとしての薬効があるので、一石二鳥だと思う。
新芽

神奈川県二宮市
050409
雌雄異株。7月に、枝先の円錐花序に、花弁の無い小さな花を多数付ける。雄花は淡黄色で、多数の雄しべがある。
送粉 虫媒
花言葉「繊細、澄んだ心」 繊細は分かるが澄んだ心とは?
雄花

神奈川県二宮市
050626
雌花は、3個の紅色の雌しべが反り返る。
雄花と雌花は、咲くタイミングが微妙にズレるのか。雄花の目立つ頃に、雌花を探しても、なかなか見つからない。雌雄異株なので花の時期をズラす理由は無いと思うが。
雌花

神奈川県二宮市
060625
刮ハは柔らかい棘が多い。秋に熟すと3つに裂け、約4mmの紫黒色の種子を出す。

横浜市
港北区
060826
種子は偏円形でしわがあり堅い。美味しそうに見えないが鳥は好んで食べる。鳥へのご褒美となる果肉は無いが被食型散布に分類される。食べられた種子のいくつかは消化されてしまうのだろう。
★食★オナガキジバトジョウビタキムクドリ
種子

横浜市港北区
篠原園地
070903
秋に冷え込みが強いと鮮やかに黄葉する。通常はあまり目立たない。 黄葉

上野原市秋山
151109
一年枝は太く、星状毛が多い。冬芽は、灰色〜褐色の星状毛が密生し、裸芽。頂芽は、発達して大きくなるが、側芽は小さく、ほぼ球形。 冬芽

神奈川県二宮町
041107
葉痕は、円形に近いハート型で、維管束痕が輪状に見える。 葉痕

神奈川県二宮町
041107
かわいい円形の双葉の間には、小さいが赤い芽がある。 実生(双葉)

神奈川県二宮町
120512

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