2008年4月の徒然
2008年4月 7日(月) 曇りときどき雨(フジの花芽)
亀戸天神のフジの、花芽の観察会をすると聞き参加した。フジの花は咲いてしまって、房が長く伸びてしまうと、元の枝振りと、花芽の付き方がよく見えなくなる。だから、蕾の小さい内に観察しましょう、と言う主旨である。それと、花芽がどのように膨らみ、蕾となり、花の房が形成されるのか、時間を追って観察する、と言う意味もある。雨の中集まり、HFさんやIKさんが観察してきた、今までの状況を聞いている内に雨は上がり、各棚の様子を見ながら、園内を一周する。4月の上旬であるのに、すでに咲き始めようとしている花房もあり、今年も開花の早いことを知る。天神さんでは、何とか開花を遅らせようと、今年も根回りに氷を置いたそうだ。5月の連休までは持たせたいとのこと。先のことを考えると、フジ祭りのイベントを、徐々に前倒しして置いた方が良いような気もするが。我々としても、花持ちをよくする方策の試行として、お酒を使ってみた。あまり目立たないフジの樹の根元に、日本酒と酒粕を漉き込んだ。さてどのような結果となるか。
2008年4月11日(金) 曇り(大学)
大学に行く。今日は樹幹径の変化の測定を開始する。昨年までコナラを対象に、落葉樹の変化を1年間みてきたので、今年は針葉樹と常緑樹を対象にする。落葉樹の1年間は面白かった。樹が季節を通して、どのような営みをしているのか垣間見たような気がする。今年はアスナロとサカキを測定するが、どのような生活を見せてくれるのか楽しみである。
もう一つのテーマである、インピーダンス測定が壁にぶつかっている。観葉植物であるバニラの生きた葉を測定すると、通常の曲線とは反対のカーブを描いてしまう。この曲線の意味が解釈できず困っている。そんなときに、異なる等価回路のインピーダンス曲線をシミュレーションしてみて、バニラの曲線に近い等価回路を探すことを思いついた。家に帰り、昨年少しかじった回路のシミュレータを使って、インピーダンス曲線を描いてみた。なんとかいけそうだ。
2008年4月12日(土) 曇りときどき雨(ウチワキット)
二宮の定例活動日。朝、家を出る前に、初参加予定の人から、体調が悪く参加できない、との電話が入る。行楽シーズンになったのだろう。道路が混んでいる。二宮に着く前に雨が降り出す。晴れるという予報なのに、最近は天気も不順である。二宮は参加者も多く賑やかだった。昼にはタラの芽やミツバ、タンポポ、フキ、マユミなどを天ぷらにして皆で味わった。今年の目標であるウチワについて、竹の骨をどのように作るか話題になっているが、ウチワキットなるものを見つけて持ってきてくれた。そのキットの骨が、1本1本が非常に薄く割いているのを見て、皆前途に不安を覚える。
2008年4月13日(日) 雨のち曇り(自然保全センター)
神奈川県の自然公園指導員の更新年となり、継続を申請したところ承認された。今日はその委嘱式だ。今回は新規指導員は180名中40名だそうで、継続者が多い。僕が初めて参加したときは半数が新規だった。最近は希望者が少ないのだろうか。式は午前中だけなので、午後保全センターの中を回ることにした。12時前に式が終わったので、そのまま敷地内の自然観察エリアを歩いた。静かな谷戸の中を、豊かな水が流れていて、水鳥もいろいろいそうだ。樹木も、植採を含めていろいろあった。イヌザクラがあることを期待していたのだが、残念ながら無さそうだ。ウワミズザクラが1本だけあった。雨上がりで少し寒かったが、すがすがしい自然観察エリアだった。
2008年4月18日(金) 雨のち曇り(秋葉原)
雨の中を大学に行った。樹幹径変化を測定するための装置を改良するのに、部品をしらべていた。ネットで回路部品を注文できるサイトを探すと、BtoBのサイトがあり、種類が豊富で安いけれど、写真が全くないので、回路初心者としては不安になる。部品のリストだけを作って、注文を止め、家の近くのS無線に行くことにする。とは言え、ネットでいろいろな通販サイトを見ていると面白い。やはり写真付きで、説明も入っているところは、回路部品のような少額多品種ものは扱っておらず、メーカサイトを探すしかないようだ。子供の頃、秋葉原に行って、ラジオ会館の中をウロウロし、色とりどりの部品の中から、お目当ての物を探していたことを思い出す。それは楽しかった記憶ではあるが、今となると煩わしくもある。秋葉原自体も変わってしまった。秋葉原は遠くなりにけり。
2008年4月20日(日) 曇り(七沢森林公園)
イヌザクラの花の写真を撮りたくて、あるのかどうか分からないが、七沢森林公園に出かけてみた。谷沿いのルートから巡礼峠に上がり、今度は尾根の散歩道を南にひたすら下るルートを歩いた。ともかく64haの広い森林で、公園というよりはそのまま森である。公園的な施設も、あちこちに点在しているので、ここの公園管理は大変そうだ。お目当てのイヌザクラは、巡礼峠の近くの展望台に大きな樹があった。内心大喜びだったが、花はまだだった。さらに尾根の散歩道ぞいに、ぱらぱらと点在していた。どの樹も蕾は固そうだった。イヌザクラ以外にも、身近では探せていないゴンズイやマルバアオダモなどもあり、ここも樹木の写真撮影のフィールドになりそうだ。
2008年4月22日(火) 晴れ(曙橋にて)
昨日、篠原園地の林地から回収した、センサーカメラのフィルムを持って「聚」の事務局に行く。家の近くにはフジカラーのパレットプラザが無いが、聚の事務局の近くにあり、重宝している。地下鉄の駅を出てすぐにフィルムを出してから、事務局に行く。昨年このNPOの理事を引き受け、行きがかり上最近、空いた時間をなるべくここに来るようにしている。大赤字のNPOの、建て直しの手伝いである。事務局に入ってみると、赤字の通り、やらなければいけない、あるいはやった方がいいであろう課題が山ほどある。昼食時にパレットプラザに寄り、できあがったCDを持って帰る。パソコンに入れて見てみると、しっかりとタヌキは写っているが、1匹だけしかいない。まだ子ダヌキは生まれていないのかもしれない。
夜はそのまま、常任理事会となる。生物多様性評価手法の導入検討、海の森プロジェクトの取り組み方法の検討など、やることはいろいろあるが、収入が増えない、今の自分のお財布と同じだ。
2008年4月25日(金) 晴れ(フジの鑑賞会)
樹木保護協会での亀戸天神のフジの鑑賞会が行なわれた。1年間選定などの手入れを続けてきて、この時期に花があふれるように咲くと、天神さんからそして30万人と言われる来園者から、お礼を言われているような気がする。早咲きの木は、既に全部の花が開き、上部は縮れ始めている。一番の長フジが、まだ咲き始めなので園全体では満開だけど、まだまだ見頃が続きそうである。皆で花の色と香りを堪能してから、錦糸町でご苦労さん会である。
2008年4月28日(月) 晴れ(イヌザクラ)
イヌザクラの花を求めて七沢森林公園に再挑戦した。イヌザクラはちょうど見頃(と言っても目立たないが)で、展望台の大木にはものすごい数の花が咲いていた。月曜ということで散策する人はそれほど多くはない。尾根筋の目の前にイヌザクラが咲いていても、ほとんど見向きもせずに通りすぎる。名前の通りイヌ・ザクラなのだからしょうがないのかもしれない。よく似たウワミズザクラの方が、花の色が白いのか、遠くからでも目立つ。イヌザクラはよく見ないと、花の咲いていること自体気づかれないようだ。残念だったのは、マルバアオダモの木が皆大きく、写真を撮れるところに花が無いことと、ゴンズイはまだ開花していなかった。また来ることにする。
満開のイヌザクラ
(2008年5月の徒然)に続く