2003年11月の徒然
2003年11月2日(日)曇りときどき晴れ
昨日と今日は、樹木・環境ネットワーク協会の開催するグリーンセイバー・マスターセミナーに参加した。昨年、ベイシックとアドバンスを受験したが、森林インストラクターの試験などがあったためマスター受験を後回しにしていた。グリーンセイバー検定試験は自然保護活動に関連する資格の中で一番まじめで、目立たない存在のような気がする。ステップが3つもあるし、内容もかなり濃い。全ステップのセミナも受講して資格を取ると合計9万円近くかかる。しかしその内容は、植物について生態系についての一般的な基礎知識から、生物・生態系・人間生活・文化の歴史、自然保護活動の理念と歴史、植物の育成方法、自然の復元方法、自然の調べ方など巾が広く、基本的な事柄は十分カバーしている気がする。事務局は、後は皆さんがフィールドで実践することですと言う。その通りだと思う。
代々木にある国立オリンピック記念青少年総合センターに2日間通う。初日の朝は、明治神宮の森の中を通った。西参道では流鏑馬の準備がされていた。雨上がりの森の中は気持ちよかった。夜は風邪をひいたのか熱がでた。
2003年11月4日(火)曇り
午前中は、左近山団地に剪定に行き、午後は母校である鶴見の技術校に行った。うちの会社に、技術校での事業主懇談会への出席依頼があったようだ。義理堅い社長が、僕に代わりに出ろと言ってきたのである。
エクステリアサービスコースは、平均年齢が53歳になったそうだ。何と僕の歳より上である。昨年と同じ教室に入って受講生と向かい合う。自分と同じ歴史のおじさん30人が並んで座っている。昨年は僕も向かい側にいた。昨年を思い出そうとする。状況は思い出せても自分の当時の感覚が思い出せない。何を話せば、少しでも役に立つのか悩む。公共工事と個人邸の違い、技能検定の話、今やっておいた方が良いことなどなど。
受講生の質問を聞いていると、それぞれ自分の思いを中心にした造園業観があるようだ。昨年は、受講生それぞれの自分の都合にバラエティがあったと思うのだが、今年の受講生はかなり同質で、50を過ぎたサラリーマンの絵に描いたような転職の思いが感じられた。造園業への期待が強い。
2003年11月9日(日)曇り
昼飯を早めに食べてから、衆議院選挙の投票と緑・花文化認定試験の受験に出かける。どんよりとした空で傘を持って出る。今回の選挙は面白くなりそうな気がしながらも、こんな天気で投票率がどうなるのかよく分からない。
緑・花認定試験は日吉の慶応大学が試験会場だった。全国で1万人も受験者がいるので、各地方都市で実施されるようだ。慶応大学は横浜会場で、800人くらいが受ける。1時半になると日吉駅から人の流れに絶え間がなくなる。70分の試験の内容は、知っているかどうかの試験で、あまり文化を感じなかった。中には、ハリーポッターの6章に出てくる植物で魔術に使われる草は何か、など首を傾げるようなものもある。2500円の受験料で、合否でなく5級から特級までのランクを認定する方式のため、人気があるように思う。周りは7割が女性だった。最後に、解答と解説が配られた。家で採点してみると63点/80点満点だった。これが何級になるのかよく分からない。
夜、選挙速報では民主党が躍進しそうだと言う開票速報をやっていた。そう言えば、我が家の子供たちは選挙に行っていない。困った。
2003年11月10日(月)雨
雨で会社を休みにした。先週までが嘘のように寒い1日だった。朝は選挙の番組をだらだらと見ていた。何てことはない、昨日の速報はかなり嘘だった。
午後、片山整形に行った帰りにパソコンショップに寄り、ホームページへのファイルのアップロードについての立ち読みをした。フリーソフトのFFFTPの話題が最も多かった。家に帰り試してみると、実に簡単で分かりやすいソフトだった。そう言う訳で、やっと新しいパソコンでホームページの更新ができるようになった。よかったよかった。
2003年11月13日(木)曇りときどき晴れ
昨日から、5月にS造園を辞めて行ったKさんが復帰した。新しい会社の親方と喧嘩したらしい。あいかわらずひょうひょうとした人柄だ。
僕は、今の仕事が1週間に6日続くことに我慢ができず、パート勤務の造園会社を探していたところ、近くに1件見つかった。昨日、仕事が終わってから面接に行った。週に4日の勤務の希望で会話した。多少、先方の僕に対する評価にオーバー気味のところがあるが、親方の印象も悪くない。
今日仕事の後で、S社長に話をした。意外とまじめに話を聞いてくれた。そして、来年4月になれば土曜日は休めるようにする、個人邸中心の造園屋が良い条件で僕のような新米を雇えるわけがない、と言った趣旨の話をしてくれた。期待する仕事内容はともかく、僕を必要としてくれていることにありがたい。しかし、来年までまっても、本音のところ週5日勤務の実現も難しいのではないかと言う気がする。公共の仕事はチームワークだし、僕に期待している現場代理人の仕事は、現場を終わった後の仕事が中心なのだ。現場への往復の車でKさんと話をすると、僕がS造園にいれば、仕事はいくらでも降ってくるだろう、とのこと。Kさんもまた、いつ辞めるか分からないつもりらしく、さかんに僕にはもう2〜3年は我慢しろと言う。
2003年11月14日(金)晴れ
季節変化の異常なのだろうか、横浜市営地下鉄の新羽車両基地の植え込みの中で、シャクナゲが元気に咲いていた。それも蕾がいくつも膨らんでおり、満開に近い状態だ。紅葉の中で咲くシャクナゲは、なんとも奇妙なのだけど綺麗である。来年の春はどうなるのだろうか。
2003年11月19日(水)曇り
今日から再び、中区の街路の草刈りが始まった。草刈りと言うよりは、ゴミ掃除と言った方が当たっている。初日の今日は、山下公園通りで、ゴミは少ないが銀杏の落ち葉が多かった。山下公園の管理事務所に勤めている、技術校の同期KZさんに会えるか気にしていたが見かけなかった。
昨日社長が、年内は働いてくれるように言ってきた。下水処理場の冬季剪定来で、来年1月までやらないとまずいかと思っていたところなのでホット安心した。新しい親方に電話をすると、当然年内が忙しいのだが仕方がない、と言い来年まで待ってくれることになった。
山下公園からの帰りに、先輩のKさんがS造園は草刈りばかりでつまらん、と愚痴っている。4月に辞めた気持ちが分かる。しかし、新しいところの親方と喧嘩するからいけないのだ。
2003年11月24日(月)大阪・曇りのち雨
日本樹木保護協会の樹医1級のセミナーで、昨日より大阪に来ている。セミナーとしては最後の授業で、2日間、樹木の外科治療の実習を行う。交野市の小川(免除川)沿いにある桜の治療をしている。昨日は、腐朽部の切除と殺菌・殺虫処理をしたところで時間切れとなった。今日は朝から、防腐処理、閉塞処理(モルタル閉塞)を行った。午後に、雲行きがあやしくなり、モルタルの下塗りをしている最中に雨が降りだし、すぐに本降りとなってしまった。練ったモルタルをあわててすべて塗り込めてから、患部をブルーシートで養生して店じまいをした。雨は止みそうになくそのまま実習も終了となる。
治療は中途半端となってしまったが、セミナーとしては治療報告書を提出することで卒業となる。ただしこれで1級を修了とはならず、これからそれぞれの現場で治療経験を積む必要がある。その経験を山本先生および事務局が判断することで1級修了、「樹医」の称号の拝受となる。その期間は10年とも言われている。まだまだ先は長い。
3連休の最終日である。昨日の朝の「のぞみ1号」は、大勢の観光客が紅葉を求めて京都で降りた。今日の東京行きの指定席は取れずにいる。大阪発の列車を1時間ほど待って自由席に座って来た。通路まで人が立っていた。
2003年11月26日(水)晴れ
今日から新人、と言っても僕と同じくらいのおじさん、NさんがS造園に入った。社長は、現場でも働く現場代理人として採用したようだ。良かった、僕の代わりの人が決まって。
午前中、兄貴と二人で世田谷の太子堂のマンションに行った。たいした作業ではなく3時間かからずに終わり、午後は中区に移動し、草刈りに合流した。
2003年11月29日(土)雨
雨で仕事は休み。来週のグリーンセイバーマスターの試験準備のため、終日家にいた。先日の樹木治療実習の報告書も作らなければならないし、やることはいろいろあるのだが、何故か集中できないでいる。何となくパソコンに向かって、ホームページをあちこち覗いたり、株の銘柄を物色したりして時間をつぶしてしまう。
ベランダから外を見ると、スズメの群れから離れてジョウビタキの雌が、雨の中生け垣に留まっていた。もう冬の準備なのだ。
昨日は、中区の草刈りを兄貴とO君の3人でやっていて、大してハードではなかったのだが、今度は左の腕が右と同じように痛みだした。左が痛くなると、右がいくぶん軽くなったような気がするのは、気のせいなのだろう。両方の腕に湿布薬を貼る。
(2003年12月の徒然)に続く