2008年3月の徒然

 

2008年3月18日(火) 晴れ(卒業)

バタバタしているうちに3月も半ばを過ぎてしまった。大学へ行くと、4年生たちが卒業アルバムの編集をしていたり、下級生への引き継ぎをしていたり、卒業を控えての作業をしていた。僕の研究生という身分は、毎年更新の契約学生みたいなものなので、更新手続きは必要だが、3月が大きなイベントのわけではない。考えてみれば3度めで、4年生大学なら、最後の年になる。先日更新手続きも終わり、後は年間授業料を納めるだけになっている。そして、来年度は何をするか。
この3月で篠原園地の管理人を卒業するので、大学での研究と、NPO「聚」での活動に力を入れようと考えつつある。両方とも無収入なので、少し心配でもある。樹木治療、診断技術の貯蓄をしておかねばならない。
そんなときに、以前コウヤマキの診断をさせて頂いたお寺の、今度はゴヨウマツの葉が色づいてきたとの連絡があった。H先生に相談すると、診断機器の一つの実践の場とさせていただきましょう、とのアドバイスがあった。診断書を一通書いて終わり、ではもったいないので、3年間くらい通してモニタリングし、どのような処置が樹木の活性にどのように影響するのか、いろいろ調べてみましょうとのこと。一緒にやっている樹木医のKさんに相談をしてみることにする。

 

2008年3月19日(水) 曇りのち雨篠原園地

朝、園地の管理事務所にいると、環境造園のYさんから電話があり、4月からの管理代行の入札があり、予定通りF造園が取ったとのこと。これでこの管理事務所に詰めるのも、あと10日程度となった。初めの1年間はいろいろと面白かったが、1.8haの人工林の公園は、やはり広さがもの足らず、新しい自然の発見は少なかった。最近発見したタヌキの夫婦は気がかりだが、そろそろ卒業させていただくにはちょうど良いと思っていた。担当の2年の間、自然観察用の拠点を、園地に作ることを県に働き掛けてみたが反応は鈍かった。この時期に、新たな費用の発生は難しいのだろう、単に公園の維持だけでもお荷物なのだから。園地の自然の保全活動に前向きで理解のあった、県職員のYOさんもこの春には異動になるらしい。園地で活動を続けているMさんの応援や、タヌキの観察を続けながら、園地が良い状態で管理され続けることを願っている。

 

2008年3月23日(日) 晴れ(植樹イベント)

先月、和歌山の白浜で植樹イベントを行なったAE生保さんが、2回目のイベントを、奈良の御杖村で今日行なった。その手伝いで、昨日から御杖村フィールドに行ってきた。標高は800m程度の山地が、お借りしているフィールドである。フィールドの一番上から、近郊の景色を眺めると、スギ・ヒノキの人工林が多いことに気づく。ほとんどの山がくすんだ緑色で覆われている。フィールドでは自然林に戻す活動が行なわれていて、このイベントもその活動の一環を、AE生保さんにお手伝いいただく形で行なわれた。かなりの急斜面に、ヤマザクラやムクノキなどの落葉樹の苗木を500本植え、無事イベントは終了した。日本中どこも同じで、シカが多く、植えられた苗木がシカに食われないように回りをネットで囲っている。これだけ人工林で占められている土地に、シカが多くいるのだから、植樹エリアはこれからのシカ対策が大変だろう。
植樹イベントの準備作業をしている中で、樹医の勉強を、同期で一緒にやってきたSさんの訃報を知らされた。亀戸天神のフジの手入れに行っても、あの気っぷの良い声を、二度と聞くことができないと思うと悲しい。

 

2008年3月25日(火) 晴れのち曇り(卒業式)

今日の午前中は、日大の卒業式のため、大学には午後に行くことにした。午前中、うだうだしながら日大のホームページを見ていると、卒業式の中継をネットでしていた。学長さんの挨拶、来賓挨拶、卒業生挨拶、校歌斉唱とお決まりのプログラムで、あっさりと終了した。さすがにマンモス大学なので、学部ごとに午前、午後と2回に分けて実施している。それも武道館で。成人式は荒れることもあるが、やはり大学の卒業式はみなさん神妙に来賓挨拶を聞いているようだ。午後は、六会の駅で卒業生のSさんと遭遇した。何とも素敵なはかま姿で、一緒に歩いているだけで、こちらもウキウキしてしまう。式の後は藤沢キャンパスで記念パーティが開催される。H先生と皆さんにお祝いを言って、新宿の聚の事務局に向かう。今日は運営委員会だ。

 

2008年3月27日(木) 曇り(ネクタイ)

日大のH先生と、東村山の正福寺のゴヨウマツを見に出かけた。朝の9時前に着くと、先生も今来たところで、一緒の電車だったようだ。社務所の入り口の両側にある、立派なゴヨウマツの葉が茶色くなりつつあった。先生は老衰だろうとの診断。老木なりの手入れができていないとの判断だ。根元の見た目では、多少深植えの感がある。境内を一周して駅に向かうと、途中にコブシの巨樹のある仏閣を見つけた。直径30cm以上の幹が、7本株立ちになっている。根回りは直径で1.5mはあるような感じだ。
先生とは高田馬場で分かれ、丸の内に向かう。午後は聚の仕事で、M信託さんを訪問する。企業がCSR活動に積極的になってきており、聚と組んで新しいことができないか、打診をして回ることにしている。特に金融系の企業が多く、今の流れなのだろう。葬式、結婚式以外でネクタイを締めたのは、7年ぶりである。話題が無くてすぐに終わってしまうかと思っていたが、1時間ほど会話ははずんだ。結果は分からないが、出だしとしてはまあまあか。

 

2008年3月29日(土) 晴れ(花見)

暖かく、日差しもあり、しつらえたような絶好のお花見日和である。普段は人も少ない篠原園地も、来演者が絶えない。昼頃には、何組かがシートを広げて宴を開いていた。今年のソメイヨシノは、咲き始めると一気に満開になった。オオシマザクラは、もともと目立たないが花数が少なく、少し遅い開花のような気がする。変なのがヤマザクラで、昨年より、1週間以上も遅れての開花である。今日になっても開花した言える樹は数えるほどしかない。外周道路を歩いている人は、ヤマザクラを見て「もう葉桜になっている」などと勘違いしている。他の地のヤマザクラも同じ傾向なのだろうか。

 

2008年3月31日(月) 雨のち晴れ(公園管理)

朝から雨が降っている。篠原園地の管理の仕事が今日で終わる。いろいろ荷物もあるので車で行った。午前中、雨が降り続いたので、書類の整理をし、午後に巡回等の定常業務をした。たまったゴミを捨て、持ち帰るものをまとめ、事務所を掃除をしていると、定時を越えてしまった。4月に入ってから、引き継ぎをやることにしているので、今日はとりあえず、事務所の引き渡してある。来月から常駐する管理人は、若い女性なのでどのようなやり方になるか楽しみでもある。が、少しかわいそうな気もする。そんなに忙しくもなく、やりがいがあるような仕事ではないだろう。自分がどのような視点で臨むかなのだが。

 

2008年4月の徒然)に続く

 

 

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